ピロリ菌
ピロリ菌と胃がんの
関係性
ピロリ菌感染は胃がんの発症と深い関わりがあり、除菌治療が胃がん予防に有効であることが世界の研究で示されています。除菌により組織の胃炎は改善されますが、萎縮や腸上皮化生は長期間残存し、胃がんのリスクを増加させることがあります。そのため、1年に1度の定期的な胃カメラ検査が推奨されています。がんを早期に発見すれば、内視鏡による切除で完治が期待できます。除菌治療を行いリスクを減らし、定期的な内視鏡検査で健康と生活の質(QOL)を維持することが重要です。
当院で行うピロリ菌検査
胃内視鏡検査(胃カメラ)
胃カメラ検査の際に、同時にピロリ菌検査を行うことができます。胃カメラで胃や十二指腸の潰瘍や慢性胃炎が確認されれば、その後の除菌治療も保険適用となります(二次除菌まで)。
胃内視鏡検査尿素呼気試験
ピロリ菌に反応する薬を1錠服用し、息を吐くだけで行う簡便な検査です。検査の6時間前から食事を控え、その間は水分摂取はお水のみに制限されます(検査1時間前まで)。
抗体検査
血液や尿中の抗ピロリ菌IgG抗体を測定する検査です。内服薬の影響を受けないため、胃潰瘍治療中の方でも受けられます。ピロリ菌の除菌成功後、抗体価は減少しますが、完全に減少するには1年以上かかる場合があります。
検便
便中のピロリ菌の特定タンパク質を検出する検査です。大腸癌の便潜血検査と同様に便を提供しますが、偽陰性率が高く、他の検査で確認が必要です。迅速キットもありますが、当院では検査機関での測定になるため、結果が出るまで7日間かかります。
ピロリ菌の
除菌判定について
2,3ヶ月後にピロリ菌が消えたのか確認します
治療後にピロリ菌が除去されたかどうかを確認するために、除菌治療終了後2〜3か月以降に尿素呼気試験を行います。この試験では、6時間以上の絶食後に検査薬を内服し、20分後に吐息を採取します。検査結果は当日中にご説明いたします。
尿素呼気試験は6時間以上の絶食で来院していただき、検査薬を1錠内服して20分後に吐く息を集めて行う簡単な検査です。
検査結果は当日にご説明させていただきます。
当院では胃内視鏡検査を行ってます
内視鏡検査では、食道や胃の内部を直接観察できるため、ピロリ菌の感染やそれによる症状の確認が可能です。内視鏡検査は痛みや苦しさを伴うイメージがありますが、当院では最新の富士フィルム社製内視鏡機器を使用し、鎮静剤も利用することで、患者の負担を最小限に抑える工夫をしています。安心して検査を受けていただけるようお手伝いいたします。
胃内視鏡検査